2024年10月に読んだ本
読書前回:2024年9月に読んだ本
テクノ・リバタリアン
本書は元々、文藝春秋に掲載されていた「橘玲のイーロン・マスク論」を加筆したものということがあり、イーロン・マスクについての記述が多かったです。イーロン・マスクについてはあまり知らないことも多かったので、彼の原体験や性格について知れて良かったです。
本書では特に、総督府功利主義と コンストラクタル法則 の話が面白かったです。総督府功利主義とは、「一般人を排除した、統治者のみにしか関係がない」功利主義のことをいうらしく、総督府(統治者)が功利主義になればトロッコ問題で頭を悩ませることもなくなるとのこと。
参考:【解説マップ】「トロッコ問題」のシンプルな解決法(橘玲・テクノリバタリアン) |【公式】MindMeister(マインドマイスター)
それを実現するのは徹底的な監視です。監視が必要となると中央集権的な組織がおそらく必要であり、これは中央集権的な組織を拒否するアナキストにとっては不都合かもしれません。
コンストラクタル法則は世界の根本法則のため、人間社会のインターネットの流れなどにも適用されるらしいです。このようにあらゆるものが進化することを考えると、今後の世界の流れもある程度は予測がつく部分もあるかもしれないです。
人を動かす
Amazon の購入履歴を見ると、本書を購入したのはおよそ 10 年前でした。当時は 7つの習慣 を始めて読んだ時期で、ある程度似たような書籍を読んでみようと思って購入した記憶がうっすらとあります。ただ、当時の自分にはあまり刺さらず、途中で読むのをやめてしまっていたようです。
本書を 10 年ぶりに改めて読んでみた感想としては、めっちゃ良いこと書いてあって良いな〜〜〜となりました。小学生並みの感想で申し訳ないですが、これが本心です。
おそらく本書の目次だけ読んでも、本書のすばらしさは伝わらないでしょう。多くの人が当然と思うようなことが、実は多くの人にとってはできていないことであり、それを改めて気づかせてくれるような内容が多いです。
ざっくり本書のいうことを要約すると「相手の立場で考える」ことが重要、となりそうです。また、本書にも書かれていることですが、「北風と太陽」や「柔よく剛を制す」といった話・ことばが、本書の内容を端的に表しているように思います。
シンプルな教えなだけに、すぐに使いこなして実践するのは難しそうです。ただ、実践すると人生がより豊かになることは間違いなさそうなので、これからはかなり意識して過ごしていきたいです。